BCP(事業継続計画)
BCP(事業継続計画)とは?
BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、サーバーテロ、感染症拡大などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを事前に取り決めておく計画のことです。
当社はこの「BCP(事業継続計画)」を構築し、まずは従業員とその家族の安全を第一に、そしてお客様にとって安心してお荷物をお預けいただけるよう、輸送業と倉庫業の安全活動に取り組んで参ります。
1.BCP策定の目的
本計画は、我が社が大規模な自然災害や感染症、サイバーテロ等、不測の事態に見舞われても従業員の人命と安全を第一に、物流企業として果たすべき社会的責任と顧客への高品質なサービスを継続的に提供し続ける事を目的とする。また、そのために必要な製品知識・物流知識を体系化し、本計画をもって全社員共通の認識として周知していくことで、柳井産業運輸としてのBCPへの姿勢を明確にしたものである。
2.事業継続対応に関する基本的な方針
自社の経営視点 |
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社員・家族の視点 |
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荷主様の視点 |
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成長の視点 |
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3.計画の対象
対象とする非常事態 | 想定される被害状況 |
地震 |
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水害 |
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火災 |
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風害 |
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土砂災害 |
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感染症 |
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システム障害 |
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営業妨害 |
顧客からの契約解除 |
情報漏洩 |
顧客からの契約解除 |
キーマンの退職 |
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4.災害発生時の指揮命令系統
役割 | 実施内容 | |
災害対策本部 | 本部長 |
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副本部長 |
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本部班員 |
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輸送管理班 | 班長 |
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班員 |
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倉庫管理班 | 班長 |
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班員 |
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救護支援班 | 班長 |
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班員 |
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5.被災後の顧客への情報共有
身の回りの安全確認ができ次第、あらかじめ定めておいたチェックリストによる被災後の状況確認を速やかに行い、以下内容を各班長より顧客担当者へ順次伝達
- 製品被害有無
- 有りの場合、被災製品、数量、Lot Noを伝達(目視確認できる範疇)
- 輸送代替可否
- 代替輸送事業者による供給が可能か否か伝達
- 倉庫代替可否
- 代替倉庫事業への荷物の受け渡しが可能か否か伝達
- 復旧予定日
- 輸送及び倉庫事業の修復等、荷物を滞りなく扱うことのできる復旧目途を伝達
6.事業復旧・点検
①事業復旧方針の検討
# | 対応内容 | 担当 |
#1 | 災害発生後の各種の経営環境の変化や本復旧までに要する時間、予想投資額を踏まえ、今後売上の回復を図るために従前の事業をそのまま再開すべきか、あるいは新たなビジネスを開始すべきか検討する |
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#2 | 検討結果を元に早期に売上を回復し、更に成長していくための中期的な経営計画を迅速に立案し、本復旧に向けた取り組み方針を決定する |
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②被災建物・設備の修復
# | 対応内容 | 担当 |
#1 | 建物の被害及びライフライン復旧状況の調査(損害度合い、復旧の可能性) |
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#2 | 建物設備の修復・復旧計画の立案(施工方法、費用、工期等) |
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#3 | 資金調達方法の検討(借入、既存の保険金請求等) |
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#4 | 必要投資の回収見込みの判断(事業再開後の売上・利益予測) ※回収困難と見込まれる場合は再建規模縮小や別方法の検討へ方向シフト |
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#5 | 修復・復旧方法の決定 ※本復旧あるいは仮設事務所の整備等選択すること |
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#6 | 必要工事の実施 |
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③代替先から自社への機能移転
# | 対応内容 | 担当 |
#1 | 移転先の検討(新しい施設・場所への業務移転等) |
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#2 | コストや移転までの時間の見積、移転先での復旧する操業度の見込み推定 |
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#3 | 実施方法の決定 |
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#4 | 移転時における事務手続きの実施 ※復電措置、電話番号の転送解除、郵便物の転送解除等 |
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④運行表・業務シフトの再編成
# | 対応内容 | 担当 |
#1 | 移動可能な車両・人員数に合わせた運行表の再編成 |
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#2 | 不足設備、備品の手配 |
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#3 | シフト再編成に伴う、社内人員調整 |
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#4 | 人員不足の補充(OB社員への連絡、中途・新卒リクルート) |
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7.管理維持計画
柳井産業運輸㈱に属する全社員を対象に定期的に教育及び訓練を実施することで、社内への浸透を目指す。また、管理及び更新については以下③以降の計画を基に実施する。
①教育 | |||
実施方法 | 対象者 | 計画内容の更新周知 | 実施責任者 |
【時期】6月(期初) 【区分】①一般従業員:BCPの基本的事項 ②管理者教育:BCP全般、運用 【評価】模擬訓点(避難訓練)の実施 | 全従業員 | 計画の更新、変更を行った際は、グループウェアや掲示板を利用し、都度社内に周知を行う。計画書は常に最新のものを掲示する。 |
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②訓練 | ||||
訓練 | 実施内容 | 実施時期 | 対象者 | 実施責任者 |
初動対応訓練 | 安否確認、参集、消火・避難 | 9月(毎年) | 全従業員 |
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本部運営訓練 | 状況付与演習、本部設置、拠点開設 | 9月(毎年) | 全従業員 |
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外部連絡訓練 | 顧客、取引先へ連絡手段の確認 | 6月(毎年) | 各部門責任者 |
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③文書管理体制 | ||
役割 | 担当者 | 実施内容 |
統括責任 | BCPプロジェクトリーダー | 計画の承認、計画の維持活動 |
管理責任 | BCPプロジェクトメンバー | 計画の見直し実施、見直し案の作成・提出 |
④文書管理方法 | |||
担当 | 原本の保管方法 | 配布方法 | 文書管理 |
BCPプロジェクトメンバー | 原本は取締役で保管する | 各部門責任者に計画書の紙ファイルを配布する | 改版した場合は各部門責任者に配布する ※旧版は廃棄(データ上は履歴として保存) |
⑤更新方法 | ||
資料名 | 更新時期 | 担当者 |
別紙:従業員緊急連絡先一覧 | 毎年6月 | 総務経理部員 |
別紙:荷主・協力会社連絡先一覧 | 毎年6月 | 輸送課・倉庫課責任者 |
別紙:修理・点検業者連絡先一覧 | 毎年6月 | 輸送課・倉庫課責任者 |
別紙:倉庫設備点検チェックリスト | 都度 | 倉庫課責任者 |
別紙:事務所設備点検チェックリスト | 都度 | 総務経理部員 |